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海沿いの道を帰るだけなんだけど、意外とアップダウンがあるのは身に染みている。特に見物の坂は気持ちよく下ったから、今度は上らなくちゃいけない。

往路でも思ったけど、このアップダウン、意外とバカにならない。特に復路は疲れているからねぇ。でも、まだ基本的には追い上げペース。三人に抜かれている間に四人抜く程度のペース。

35km5'40"
36km5'38"
37km5'54"

ここは覚えている。最初の上り坂だったからな。海沿いを走る前半はフラットだという見込みをおもいっきり覆された坂だったし、そのてっぺんの信号も何故だか印象的だ。そういえば、往路ではここをすぎると5kmだったんだよな。ということは、後5kmを切っているわけだ。5kmといえば、ジョギングで走るときはいつもそのくらいは走るもんな。あとその程度なんだ。

往路で折返しのあったところを復路では単に右折するだけ。虎吉さんの話では昨年は往路が左折で、復路が折り返しありだったそうだ。そうすると、ゴールまであと5kmという地点で自分の知り合いを見つけて励みにしたりできたそうだ。今年は往路はただひたすら集団の中での折り返しだったので知り合いを見つけるなんて余裕は無かったけど、復路ならそういう余裕はありそうだな。それに遅くなっているし

あ、そういえば、その虎吉さんはどうなっているんだろう。彼女の実力からいうと先に行っていると思うけど、今日の私は調子がいい。ひょっとして私の方が先行しているのかも・・・結果を見るともちろん彼女の方が先だったけど折り返しが後半にあったらひょっとしたらお互いを確認できたかもしれないというタイム差だった。

右折したらほとんどアップダウンのないコースだ。後はゴールするだけ。

38km5'46"
39km5'34"

残り4km、3kmと残り距離数が減ってくる。GPSを見る。相変わらずサブ4はギリギリのところ。とはいうもののネットはかなりの確度で達成できそうだ。こうなると欲が出てくる。なるべくならグロスでもサブ4といきたいもんだ。しかしそうするといきなり情報が無くなる。スタート地点で書いたようにGEKOのトリップ表示はスタート地点でクリアしている。つまりこのトータルの平均速度はネットの数値で、グロスの数値は見当もつかない。現在時刻を見ればわかるんだけど、見てもらったようにそれは表示していない。もちろん表示はできるけど選んでいないだけ。走りながら設定を変えるのはできなくは無いけど、やりたくない

頭の中でいろいろと計算をする。のこりを時速何キロで走るといいのか?

疲れた人間は考えをまとめるのに手間どる。
『女王陛下のユリシーズ号』(アリステア・マクリーン)

Gekoをチェックする回数が増える。気を抜いていると、いつしかSPEEDが10km/hを切っている。そこではっとして、ちょっとペースを上げるけど、また見る。はっとするの繰り返しだ。

なんていろいろと思い悩みながらも走っていたら、いきなり周囲の風景が変わった。いや、風景は変わらないな。周りのランナーが変わった。みんな示し合わせたようにペースを上げる。これがサブ4ランナーの力か。なす術もなくずるずると抜かれていく。こうなると四人三人のペースから抜かれっぱなし状態に。

周りから見たら、私もそんな風に
立ち止まっているように見えるんだろう
そっとしといてよ かまわないでよ
“I'm here saying nothing”(矢井田瞳)
40km5'54"
41km5'46"
42km5'50"

小さな橋を渡りいよいよゴール会場に向かって左折する。フィニッシュラインが見える。また抜かれた。アイアンマンのTシャツを着ている。ゴール地点に備え付けてある時計がようやく目に入る。応援の人たちの影になっていたようだ。3時間58分・・・やった。俄然元気が出る。意味もなくスパート。アイアンマンを抜く。ゴール。

フィニッシュタイム3:58'07"
NETタイム(参考)3:56'14"

サブ4。これでようやく、人並みのランナーになれた。正直、嬉しい

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